本プロジェクトは、ひきこもり等の多様な困難を抱えた若者が、地域コミュニティで生活や活動する個人・団体の抱える日常的な困りごとを解決する｢わらしべワークプロジェクト｣を地域づくりの有効な仕組みとして構築・定着させることを目的とする。

　本プロジェクトの対象地域は、東京都の町田市全域を想定しており、特に中心となる小山地区は、新興住宅地と昔からの農業地が混在しており、地域の中で孤立する高齢者や地縁を持たない新規流入の子育て世代、後継者問題を抱える地元の中小零細企業等の多様な層において課題が生じている。そこに、過去の経験により、自身の存在意義を疑ったり、将来や社会に対して希望を失ったりして孤立状態にあるひきこもり状態の若者が、主体的に地域課題の解決に関わることで、地域コミュニティの再生と世代間のつなぎ直しを行い、全ての住民に対して孤立が生まれにくい包摂的な地域社会の実現をめざす。

また、地域づくりの担い手としての役割の獲得や地域の活性化に貢献できる仕組みづくりに向けて、既存の就労支援制度の中で動き出すことが難しい若者の個性(ストレングス、志向性)にも着目し、体験を重ねることを通じて彼ら自身が新たな自己形成を図れることも目標とする。