助成対象詳細
Details
企画書・概要
Abstract of Project Proposal
当事業は、高層集合住宅型と平屋戸建型の災害公営住宅における共用部分の利用促進を通して、豊かなコミュニティの醸成を図ることを目的としている。前者は、高齢世帯が多い仙台市あすと長町災害公営住宅を対象とする。閉鎖的な居住環境に移ったことで、高齢者等の孤立化が助長されている。これに対し、当団体は住民組織や地域のNPOと連携して交流の場づくりを実践してきたが、月1,2回にとどまっており、孤立抑制の効果は限定的である。また現時点で利用が外部支援に偏っているため、今後は居住者同士のコミュニケーションを促すなどして、集会所等の居場所化を図る。後者は、岩沼市玉浦西災害公営住宅を対象とする。玉浦西は被災前の6集落が融合した集団移転地区でコミュニティも継続している。しかしながら、自力再建住宅と災害公営住宅の居住者の目に見えない隔たりがあり、地域活動への参加も低調な状況にある。6軒が囲むように配置された中庭の利用も限定的で、コミュニケーションが図られている様子はあまりみられていない。そのため、居住者主導の同中庭の菜園化、緑化の活動を通して、中庭の豊かな利用方法を創出したいと考えている。
実施報告書・概要
Summary of Final Report
【あすと長町災害公営住宅】
あすと長町の3つの災害公営住宅の居場所づくりの一環として、集会所での食堂・カフェイベント開催の円滑化、居住者の接触しやすさの向上のためハードソフトの整備を行った。具体的には、当団体が取り組むコモンミール「あすと食堂(月3回)」の開催が住宅内外に伝わるよう、のぼり旗やウェルカムボード等の設置を行った。また第二では、当団体が作成するイベントカレンダー(月刊)等が見やすい状態を保つよう、ガラスカバー付き掲示板を新設した。さらに、集会所の狭いキッチンでの食堂開催を円滑にするため、折畳み式調理シェルフの設置や縁台制作を行った。「あすと食堂」は当該助成期間中に32回開催し、以上の取り組みによって、居住者等の利用しやすさの向上とともに、担い手の負担の軽減につながった。
【玉浦西災害公営住宅】
10軒程度が囲う中庭の緑化を居住者等が主体的に取り組み、憩いの空間をつくり出した。ワークショップを通して、計画的にキンメツゲやシバザクラ、ビオラ・パンジーなどを植えていき、中庭の雰囲気は一変した。これらには、2つの旧集落の住民が参加したが、当初はそれぞれ個別の活動であったが、ある段階から協働で取り組むようになった。その一方、参加者が旧集落からのつながりである高齢者に偏っていたことから、全戸アンケート調査を実施し、近所づきあいや地域活動の実態等を把握したが、結果的には、高齢者とそれ以外の世代とで、つきあいが乖離していることが窺えた。そのため、次年度からは子どもたちが参加できるような取り組みとして、菜園づくり等の実施を目指し、先進事例の視察にも出向いた。
あすと長町の3つの災害公営住宅の居場所づくりの一環として、集会所での食堂・カフェイベント開催の円滑化、居住者の接触しやすさの向上のためハードソフトの整備を行った。具体的には、当団体が取り組むコモンミール「あすと食堂(月3回)」の開催が住宅内外に伝わるよう、のぼり旗やウェルカムボード等の設置を行った。また第二では、当団体が作成するイベントカレンダー(月刊)等が見やすい状態を保つよう、ガラスカバー付き掲示板を新設した。さらに、集会所の狭いキッチンでの食堂開催を円滑にするため、折畳み式調理シェルフの設置や縁台制作を行った。「あすと食堂」は当該助成期間中に32回開催し、以上の取り組みによって、居住者等の利用しやすさの向上とともに、担い手の負担の軽減につながった。
【玉浦西災害公営住宅】
10軒程度が囲う中庭の緑化を居住者等が主体的に取り組み、憩いの空間をつくり出した。ワークショップを通して、計画的にキンメツゲやシバザクラ、ビオラ・パンジーなどを植えていき、中庭の雰囲気は一変した。これらには、2つの旧集落の住民が参加したが、当初はそれぞれ個別の活動であったが、ある段階から協働で取り組むようになった。その一方、参加者が旧集落からのつながりである高齢者に偏っていたことから、全戸アンケート調査を実施し、近所づきあいや地域活動の実態等を把握したが、結果的には、高齢者とそれ以外の世代とで、つきあいが乖離していることが窺えた。そのため、次年度からは子どもたちが参加できるような取り組みとして、菜園づくり等の実施を目指し、先進事例の視察にも出向いた。