助成対象詳細
Details
企画書・概要
Abstract of Project Proposal
「馬のふるさと」岩手県遠野市において、馬と人が共存共栄する地域社会の実現を目指す活動を推進します。
林業や農業をはじめとする一次産業、エネルギー、健康や生き甲斐、人材育成、美しい風景など、地域の持続可能性に欠かせない条件を、遠野の風土・文化である“馬”を活かして実現することを最終目標としています。
本プロジェクトは、その壮大な目標にむけた重要な第一歩として、技の伝承が危ぶまれている馬搬(ばはん)※の技術を活かし、持続可能な手法で遠野の山を整備するとともに、馬搬の推進に必要な環境を整備します。また、地域の製材所、工務店、産直など多様な仲間が連携して地域経済の活性化を目指します。
馬搬を中心とした地域資源・経済の循環モデルを構築することで、地域の様々な住民が繋がり、地域の誇りが再発見されると信じています。助成金は馬搬とコミュニティビジネスをスタートさせるためになくてはならない環境の整備に活かし、その後は活動が助成金に頼らなくとも自立して継続することを目指します。
※馬搬:古くから林業の現場で行われている、山林から木材を運び出す際に馬を使って運び出す行いのこと。
林業や農業をはじめとする一次産業、エネルギー、健康や生き甲斐、人材育成、美しい風景など、地域の持続可能性に欠かせない条件を、遠野の風土・文化である“馬”を活かして実現することを最終目標としています。
本プロジェクトは、その壮大な目標にむけた重要な第一歩として、技の伝承が危ぶまれている馬搬(ばはん)※の技術を活かし、持続可能な手法で遠野の山を整備するとともに、馬搬の推進に必要な環境を整備します。また、地域の製材所、工務店、産直など多様な仲間が連携して地域経済の活性化を目指します。
馬搬を中心とした地域資源・経済の循環モデルを構築することで、地域の様々な住民が繋がり、地域の誇りが再発見されると信じています。助成金は馬搬とコミュニティビジネスをスタートさせるためになくてはならない環境の整備に活かし、その後は活動が助成金に頼らなくとも自立して継続することを目指します。
※馬搬:古くから林業の現場で行われている、山林から木材を運び出す際に馬を使って運び出す行いのこと。
実施報告書・概要
Summary of Final Report
戦後の機械化・産業化等により、馬と共にある生活は日本全国で衰退してきました。
馬を生かして木材を搬出する生業、馬搬は、昭和40年あたりまでは日本全国で営まれていたといわれています。
しかし今では、昔のように純粋に馬搬で生計をなしている人は皆無です。
一番の原因は「馬搬では食べていけない」ということです。
本プロジェクトを通じて地域内外の様々な方と交流することができましたが、60代の方々の中には、現役ではないものの、今でも馬搬の技術を持たれていることが分かりました。
「昔は、親父と一緒に馬を連れてよく山に行っていたよ」という声も良く聞きました。
そこで見えてきたのは、馬搬の推進のためには、技術の継承のみが重要なのではなく、その技術が発揮される環境なのだ、ということでした。
本プロジェクトは、馬で搬出した木材で厩舎を建てるとともに、馬搬を担う人馬を育成することを通じた、馬と人が共存共栄できる地域社会を実現することにありました。
2年間のプロジェクト期間、2頭の馬が実際に木材を曳き始め、馬を飼う厩舎を馬が曳いた木材を活用してセルフビルドで造ることができました。
かつて300頭以上の馬がいた地域に、今はたったの数頭。
数は到底及びませんが、地域の馬の文化に復活の兆しを見出すことができたのは、大きな一歩だと感じています。
プロジェクト実施地域において、何十年ぶりかに馬がやってきたことで、80歳を超えるお爺ちゃんお婆ちゃんは「懐かしいな~」と目を細め、馬と接する機会のなかった子供たちは「大きい!かわいい!」と大きな馬体に目を輝かせる。そんな姿を見て「応援しているよ。がんばれよ」と地域の方々が声をかけてくれる。
馬がいる日常の風景が少しだけ戻ったことで、地域の交流の輪が少しだけ大きくなりました。
少しだけですが、とっても大きな一歩です。
また、たった数頭が地域にやってきて、実際に馬を生かして活動を推進し、馬のいる風景がつくられたことで、地域の外から想いを共感する仲間と一緒に活動を推進することができるようになりました。
本プロジェクトのゴールを超えて、地域内外の人々が集う拠点つくりが新たにスタートしました。
行政や教育機関、企業等と共同でワークショップを実施することができました。
たった数頭が新しい関係や動き、価値をどんどん生み出してくれています。
馬の里と呼ばれる地域に、今ではたった数頭の馬。
でも、このたった数頭から始まった活動が
馬と共にある心豊かなライフスタイル、地域をきっと実現してくれると確信しています。
馬を生かして木材を搬出する生業、馬搬は、昭和40年あたりまでは日本全国で営まれていたといわれています。
しかし今では、昔のように純粋に馬搬で生計をなしている人は皆無です。
一番の原因は「馬搬では食べていけない」ということです。
本プロジェクトを通じて地域内外の様々な方と交流することができましたが、60代の方々の中には、現役ではないものの、今でも馬搬の技術を持たれていることが分かりました。
「昔は、親父と一緒に馬を連れてよく山に行っていたよ」という声も良く聞きました。
そこで見えてきたのは、馬搬の推進のためには、技術の継承のみが重要なのではなく、その技術が発揮される環境なのだ、ということでした。
本プロジェクトは、馬で搬出した木材で厩舎を建てるとともに、馬搬を担う人馬を育成することを通じた、馬と人が共存共栄できる地域社会を実現することにありました。
2年間のプロジェクト期間、2頭の馬が実際に木材を曳き始め、馬を飼う厩舎を馬が曳いた木材を活用してセルフビルドで造ることができました。
かつて300頭以上の馬がいた地域に、今はたったの数頭。
数は到底及びませんが、地域の馬の文化に復活の兆しを見出すことができたのは、大きな一歩だと感じています。
プロジェクト実施地域において、何十年ぶりかに馬がやってきたことで、80歳を超えるお爺ちゃんお婆ちゃんは「懐かしいな~」と目を細め、馬と接する機会のなかった子供たちは「大きい!かわいい!」と大きな馬体に目を輝かせる。そんな姿を見て「応援しているよ。がんばれよ」と地域の方々が声をかけてくれる。
馬がいる日常の風景が少しだけ戻ったことで、地域の交流の輪が少しだけ大きくなりました。
少しだけですが、とっても大きな一歩です。
また、たった数頭が地域にやってきて、実際に馬を生かして活動を推進し、馬のいる風景がつくられたことで、地域の外から想いを共感する仲間と一緒に活動を推進することができるようになりました。
本プロジェクトのゴールを超えて、地域内外の人々が集う拠点つくりが新たにスタートしました。
行政や教育機関、企業等と共同でワークショップを実施することができました。
たった数頭が新しい関係や動き、価値をどんどん生み出してくれています。
馬の里と呼ばれる地域に、今ではたった数頭の馬。
でも、このたった数頭から始まった活動が
馬と共にある心豊かなライフスタイル、地域をきっと実現してくれると確信しています。
プロジェクト情報
Project
プログラム名(Program)
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2013 国内助成 「一般枠」 活動助成
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助成番号(Grant Number)
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D13-L-0060
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題目(Project Title)
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「馬搬の森」再生プロジェクト ―馬と人が共存共栄する心豊かな地域社会を目指して
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代表者名(Representative)
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菊地 辰徳
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代表者所属(Organization)
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馬人(うまひと)
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助成金額(Grant Amount)
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¥4,800,000
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リンク(Link)
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活動地域(Area)
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