助成対象詳細
Details
企画書・概要
Abstract of Project Proposal
震災前から地域の過疎化、高齢化が言われるなか、震災後の地域の居住者構成のアンバランス、高齢者や弱者のみが集まるコミュニティの出現、既存自治会での受け入れ体制の未整備、自治体・NPO・コミュニティ組織の役割分担の不明確さなど、多くの課題を抱えている。
お互いを支え合うべき共同体としてのコミュニティの役割が、現状では情報共有の場や連絡機関としての機能しか果たしていない。コミュニティが地域住民の相互扶助機能を果たす存在になることが求められる。
大規模災害では復興までに長い期間がかかるが、時間の経過とともに見えてくる課題があり、一定の時間が経過しないと解決しない課題もある。災害の先進事例地から学ぶ機会をつくり、行政担当者、支援団体担当者、被災者自身がそれぞれの立場からコミュニティ支援がどうあるべきかを学ぶ機会を設ける。
実施報告書・概要
Summary of Final Report
1.現状と課題
宮城県東松島市での被災者の生活も、避難所から仮設住宅へ、仮設住宅から移転地へ、あるいは現地再建へと進んでいるが、生活再建の目途が立たない人たちも多い。
震災前から地域の過疎化、高齢化が言われ、震災後の地域の居住者構成のアンバランス、高齢者や弱者のみが集まるコミュニティの出現、既存自治会での受け入れ体制の未整備、自治体・NPO・コミュニティ組織の役割分担の不明確さなど、多くの課題を抱えているのが現状。お互いを支え合う基礎的共同体としてのコミュニティの役割が、情報共有や連絡機関としての機能しか果たしていない現状にあって、コミュニティが地域住民の相互扶助機能を果たす存在になることが期待される。今回の訪問学習は災害の先進事例地へ伺い、行政担当者、支援団体担当者がそれぞれの立場でコミュニティ支援を学ぶ機会を設けることを目的に実施した。
2.訪問学習の骨子
(1)玄海島(福岡県福岡市)
訪問日時:平成26年11月13日(木)~15日(土)
訪問メンバー:5名
訪問日程:
13日(木):福岡市民防災センター視察、コーディネーターとの事前打合せ
14日(金):玄海島訪問・島内視察、自治会長からの説明、現地住民へのヒアリング
(2)中越(新潟県長岡市他)
訪問日時:平成26年11月25日(火)~27日(木)
訪問メンバー:8名
訪問日程:
25日(火):長岡震災アーカイブセンターきおくみらい見学、意見交換会(中越防災安全推進機構)
26日(水):妙見メモリアルパーク見学、やまこし復興交流館おらたる見学、木籠メモリアルパーク見学、意見交換会(NPO法人暮らしサポート越後・地域復興支援員)、意見交換会(生活支援相談員・市社協)
27日(木):震央メモリアルパーク見学、栃尾仲子復興公営住宅見学、意見交換会(中越防災安全推進機構)
3.今後の復興まちづくりへの応用
(1)玄海島では、住民合意を得るために数多くの話し合い設定や、自治会役員や間に入ったコーディネーターの苦労をお聞きする事ができた。
(2)中越地域で試みられている「中越防災安全推進機構」の組織や「地域復興支援員」の制度は、今回の被災地でも大いに学べる取組みである。今後、より長期の支援活動を実施するためには、支援団体の活動資金や専従スタッフの人件費などへの支援をどう進めるかが課題。
(3)長期的な復興を支えていくための中間支援組織の存在と資金提供ができる基金等の創設も求められる。その規模を県レベル、自治体レベルにするかは、その被災地域により異なるが、震災後5年目を迎え、支援活動を実施する支援団体の力が落ちている現状では、早期の支援体制の構築が必要だ。被災地域でコミュニティ・自治体そして支援団体等も含めて検討していくことが求められる。
(了)
プロジェクト情報
Project
プログラム名(Program)
|
2013 国内助成 東日本大震災特定課題
|
---|---|
助成番号(Grant Number)
|
D13-E-0004
|
題目(Project Title)
|
被災地での復興コミュニティ支援の手法を学ぶ ―東松島市の被災地における復興コミュニティの課題解決を学ぶ
|
代表者名(Representative)
|
木村正樹
|
代表者所属(Organization)
|
一般社団法人東松島復興協議会
|
助成金額(Grant Amount)
|
¥1,200,000
|
リンク(Link)
|
|
活動地域(Area)
|
|